病気や怪我をした時には、すぐ病院に行かなければいけないと考えますが、心の病気は判断が難しくどのタイミングで心療内科を受診すればいいのか悩む人が少なくありません。「これぐらいは他の人と変わらないのでは」と思い、受診するタイミングを逃しているうちに症状が悪化してしまうこともあります。ですが他の病気と同じように、心の病気も早期発見と早期治療でより早く改善が見込めます。そこで心療内科を受診するタイミングとして、知っておきたいサインについて詳しくご紹介します。

なぜ心療内科は早めの受診が大切なのか

心療内科を受診するのは早いほうがいいとされています。なぜ早めの受診が大切なのか、その理由について見ていきましょう。

心の病気は治療が遅れるほど回復にも時間がかかるため

心の病気は、他の病気と違って明らかに分かるサインがありません。個人個人で感じることが違うため、受診をためらってしまいがちです。ですが受診が遅くなればそれだけ治療にも時間かかかり、再発の可能性も高くなります。

心療内科の予約は取りづらいため

心療内科の治療は長期間に及ぶことが多く、再来院する患者さんがほとんどです。そのため深刻な状況になってから診察を受けようとすると、すぐに予約が取れずかなり先にならないと診察を受けられないといったことも少なくありません。そうなると治療を待っている間にも症状が悪化してしまいかねません。

いつ心療内科を受診すべき?知っておきたいサイン

心療内科を診察すべきタイミングとサインについて見ていきましょう。心の病気にかかっている場合、「日常生活に支障が出ている状態」になっているのであれば早めに受診を考えましょう。具体的には以下のような症状です。

眠りに関する状態

眠ろうとしてもなかなか眠れない、また頻繁に目が覚めてしまうという状態が2週間以上続いているのであれば受診すべきです。また逆にいつも眠くいつまでも寝てしまうといった状態も問題です。

食事に関する状態

1ヶ月で体重が大きく増えたり減ったりしているなら受診を考えましょう。特に食欲がわかず、何を食べても美味しく感じられないといった状態が1週間から2週間続いている場合、健康にも悪影響をもたらします。また逆に大量の食べ物を一度に食べてしまう、甘い物など特定のものばかり食べてしまうという状態も要注意です。

心に関する状態

辛いことや悲しいことがあって落ち込む、やる気が出ないといったことは誰にでもあることです。気持ちが沈んだからといって必ず心の病気であるとは言い切れません。その症状が2週間以上続いているのであれば、早めに心療内科を受診しましょう。意欲がわかない、好きなことをしていても楽しめないといったことに加え、周りの言葉に敏感になる、緊張したりちょっとしたことにも不安になったりするということもサインといえます。

体に関する状態

心の病気の症状は自律神経とも大きく関わっているため、体に不調が現れることがあります。ですが実際には病気ではないので異常なしと診断されがちです。ですが精神的な不調があり、体にも不調があるのであれば心療内科を受診すべきです。下痢や便秘が続く、頭痛やめまいがする、疲れやすいといった不調があるなら心の病気を疑いましょう。

心療内科はちょっとした不調で受診しても問題はない

心療内科を受診したいけれど、ちょっとした不調で受診するのはハードルが高いと考えてしまうかもしれません。もちろん何も問題がないことが一番ですが、自分が思っている以上に心の病気は知らず進行していることが少なくありません。気になることがあれば早めに受診しましょう。