仕事のストレスによってなることが多いイメージのあるうつ病ですが、実は季節に影響されることもあるということをご存じでしょうか。有名な「五月病」を初めとして、春の季節にかかりやすいとされるのがうつ病です。気がつかないうちにたまってしまったストレスで、体調を崩してしまうことのないよう、なぜ春にはうつ病になりやすいのか、またそうならないために知っておきたい対処法について詳しくご紹介します。

春はうつ病になりやすい?その原因とは

うつ病が発症する原因は、様々な要因が関係しているといわれています。中でも特に関係しているといわれるのが、季節の影響です。中でもうつ病になりやすいのは春です。ではどういったことがうつ病のきっかけになるのかを見ていきましょう。

原因1.自分自身に関係する変化によるもの

春は自分を取り巻く人間関係が大きく変わる季節です。春から新入生や新入社員になる人は、今までの人間関係がリセットされ新しく顔を合わせる人と一緒に過ごすということも増えます。そのためその人間関係に慣れようと気を張り詰めることが増えるため、知らず知らずストレスをため込みやすくなってしまいます。5月の連休でその緊張がゆるみ、また会社や学校に行かなければならなくなった時に、気持ちが落ち込んだりする五月病も、新生活を始めた人に多いと考えられています。

原因2.環境の変化によるもの

春になると、一人暮らしや転勤で今までとは違う環境で生活をするという人が増えます。また住み慣れた土地から見知らぬ土地に行って生活するということも大きく心身に影響を与えます。こういった環境の変化もストレスとなるため、うつ病になるきっかけになることが少なくありません。

原因3.春の気候の変化によるもの

寒い冬から暖かい春への変化は、気温差もあり私たちの体や心に大きく影響を与えます。特に春は日中暖かくても夜になると寒いなど、一年の中でも特に寒暖の差が激しい季節です。そのため自律神経が乱れやすく、これがうつ病の原因になると考えられています。また季節性うつという周期性のうつ病があり、これは秋冬が多いとされていますが、他の季節でもその季節になるとうつ病にかかりやすくなる場合もあります。特に気温や湿度の変化は自律神経に影響を与えることが多く、春は特に気候や温度差が変わりやすいため他の季節に比べてうつ病になりやすいのです。

春のうつ病にならないためにしたい対処法3つ

春はうつ病とはいかなくても、体がだるい、やる気がでないといったうつ予備軍のような症状に悩まされることが少なくありません。ただその症状を放置していると悪化してうつ病になってしまう可能性があります。そこでなんとなく「疲れている」「気持ちが落ち込む」と感じているならやっておきたい対処法をご紹介します。

自律神経を整える

うつ病の原因の一つである、自律神経を整えることが大切です。環境の変化などで緊張状態になりがちな自律神経のバランスを戻すよう、普段の生活から心がけましょう。特に日中太陽の光を浴びることが大切です。夜はきちんと寝るようにし、規則正しい生活を心がけましょう。

リラックス状態を取り入れよう

入浴時にはお湯にしっかりつかり、体をリラックスさせましょう。緊張状態が続くと体がこわばり血行が悪くなってしまいます。ストレッチで体を動かすなど、意識して体を動かすことも大切です。また栄養バランスのよい食事をする、彩りを工夫することもおすすめです。

寒暖差に注意して過ごす

春は温度差が大きく、体調を崩しやすい季節です。また朝晩の気温の変化に体がついて行けないこともストレスにつながりやすいので、この季節は特に服装に注意しましょう。カーディガンやストールを持ち歩き、外や室内で対策をすることも大切です。